【オンライン英会話】レッスン受講時にお願いしたいこと【講師視点】

英会話

最近ではオンライン英会話のスクールも増えてきて、比較的安価に英会話のレッスンが受けられるようになってきましたね。

私が学生の頃は、英会話スクールと言えば駅前留学の某大手スクールぐらいしかなく、「軽くお試し」程度の気持ちではとても支払えないような費用が英会話学習には必要だった記憶があります。

スマホ1つでいつでもどこでも、しかも学生のバイト代ぐらいから英会話のレッスンが受けられるようになったことは、英語学習者にとって本当にいい時代になってきたと思います。

さて、私も今ではオンライン英会話の講師としてレッスンを提供させて頂いている側なのですが、この記事では、講師の立場からレッスン受講に当たって生徒様にお願いしたいことを書き並べていきます。

「別に講師のお願いなんか知ったこっちゃないよ」
「自分の好きなようにレッスンを受けさせてくれよ」
そう思われるのも当然でしょうが、少々お待ちください。

今回の記事を読んだ上で、それを実践するかどうかは勿論生徒の皆様次第です。

ただしかし、講師側の要望を知っておいて頂くことで、生徒の皆様もより効果的なレッスンが受けられるようになるのではないかと考えております。

コーヒーでも片手にダラダラ読み流してもらうぐらいで十分ですので、一読頂ければ幸いです。
(現在オンライン講師をしている方には共感して頂けるのではないかと思います)

それでは本編をどうぞ↓

可能であれば、カメラはオンにして欲しい

体感ですが、カメラオンで受講される生徒さんの割合は60%前後ぐらいかなと感じてます。

「シンプルに顔を晒すのが嫌だ」
「別に喋るだけだから、顔を見せる必要がない」

そう考えるのはごもっともです。特に女性の場合は、化粧無しでカメラを付けることに抵抗がある方もおられるでしょう。

しかし、講師側としてはカメラをオンにして頂いた方が圧倒的にレッスンしやすいです。

表情から読み取れる情報は、状況次第では言葉から読み取れる情報より多いです。

例えば会話が止まってしまったときでも、表情が見えれば
「まだ何か喋ろうとして考えている最中だな」
「言いたいことがあるのに単語が思いつかなくて困ってるっぽいな」
「上手くまとまらなかったけど、喋りたいことは全て言ってくれたかな」
などが推測できます。
ですので、状況に応じて助け舟を出したり、次の話題に移ったりもスムーズに行うことが出来ます。

これがカメラオフで表情が見えないとなると、発言が止まった理由を推測するのが非常に難しくなります
まだ喋ろうとしているのか、もう喋り終わったのか。
あるいは、回線状況が悪くなって、何か喋ってくれたのにこちらが聴こえなかっただけなのか。
声のトーンだけでこれらを正確に判別するのは困難です。
結果、どうしても妙な間が出来てしまったり、レッスンのテンポが悪くなってしまったりする可能性があります。

電話で喋るときと対面で喋るときの差をイメージして頂ければ、ある程度想像して頂けるのではないかと。

また、口の動きが見えるのも大きなメリットです。
特に発音指導などする際に、口の動きが確認出来るかどうかは非常に重要になってきます。
口を見ずに音だけ聞いて発音指導することは、例えば絵画や書道の完成品だけを見て筆遣いのアドバイスをするようなものです。
書いているところを直接見た方が、より的確にアドバイスが出来るのは言うまでもないですね。

文法指導などフリートークが少ない教材なら、まだカメラオフのデメリットは少ないのですが、フリートークが多い教材や発音レッスンを受講される際には、是非ともカメラをオンにして頂きたく思います。

※私見ですが、生徒さんの服装が部屋着だったり、ノーメイクだったりしても、全く気になりません。というか、レッスン内容に集中してたら、そんなこと気にしてる余裕がありません。風呂上りだろうが寝起きだろうが、勉強をする気が高まったのなら身構えずにカメラオンで受講して頂ければと思います。

聞き取れなかったときは、誤魔化さずに聞き返してほしい

講師の英語が聞き取れなかったのに、適当に相槌を打ってしまうことはありませんか?

これは特に英会話初心者に多い傾向かと思います。

日本人は他人の話を聞くときに、相槌をしたり頷いたりが癖づいていることが少なくありません。

レッスン中でも、聞き取れなかった部分、話が分からなくなった部分があるのに
「あ~……yes. う~ん,yeah, yeah.」
と相槌を入れながら、ついとりあえず頷いてしまうこともあるかもしれません。

表情や声色から、明らかに「分かっていないな」と察することが出来れば、再度言い直したり、言葉を変えて説明し直したり、喋る速度を落としたりと、こちらも色々対応出来ます

また、会話や説明の途中でも
Do you have any question?
Does it make sense?
Is that clear?
など、分かっているかの確認を取りながら進めるようにもします

私自身も日本人なので、相槌や頷きが日本人の癖であることは重々承知しております。
また指導経験も長く、まだ意思を上手に伝えられない小学生の指導などもしているので、その相槌や頷きが真意なのか愛想なのかを判別するのは割と得意な方だと自負しています。

しかしそれでも、相槌のテンポや頷き方次第で、理解度を判別出来ないときも当然あり
「yesって言ってくれてるからまぁ大丈夫だろう」と思って、会話を進めてしまうこともあります。

更に遠慮がちな方だと
Do you have any question?
という確認に対しても、遠慮したり恥ずかしがったりして「No」と答える方もおられます。

その雰囲気から「多分、分かってないことがあるけどNoって言ってくれてるなぁ」と察しても、「No」と言われた手前、講師側としても何度も何度も「Really?Are you sure?」と聞き返すことも出来ません
「馬鹿にされてるみたい」など、失礼に思われるのも申し訳ないですから。

そして、これが外国人講師だと尚更問題です
日本人は外国人と比べても、相槌や頷きを非常に多用する国民だと言われています。
つまり、外国の方は日本人ほど相槌を打つ習慣が無いということです。
ですから、日本人の相槌が、愛想や癖で出ているものだと分からない外国人講師も多くいます。

そういう講師のレッスンを受けるときに、聞き返したり質問するのを遠慮して
「yeah, yeah, yes……」
など話が分かっている感じを出すと、外国人講師が喋るペースもますます速くなってしまい、何も分からないままドンドン話が進んでしまうことになります。

相槌や頷きは、日常のコミュニケーションを円滑にする効果的な手段ではありますが、英会話の学習においては邪魔になりうることもあるということです。

ちょっとでも分からないところが出てきたら
What?
Sorry?
Could you say that again?
など、遠慮なく話を止めて質問してもらえた方が講師も助かるし、生徒さんにとってもより学びになると思います。

また咄嗟に質問が口から出せなくても、カメラオンで受講してくれてるなら、少し険しい表情をしたり、首を傾げたりしてくれるだけで、理解度を察することも出来ます。

分かってないときはとにかく素直に「分かってない」というアピールをすることが重要です。

そして、分からなかったり間違ったりを恥ずかしがる必要は全くありません

英会話スクールは「今はまだ流暢に喋れないけど、練習してこれから喋れるようになっていく」ことを目指して練習する場です。
今既に完璧に会話が出来るなら、そもそもスクールで練習する必要がありません。

練習とは間違いと訂正の繰り返しですから、分からないときは遠慮なくどんどん質問するようにしてみて下さい。

ミスに対する細かい注意が必要なら、初めに伝えて欲しい

オンライン英会話のレッスンでは、生徒さんにたくさん発言してもらうことを最重要視しています。

ですので、多少文法的な間違いがあっても、毎回そこで話を遮って注意したり、言い直しをさせたりは基本的に行いません
(文法のレッスンなら当然注意します!)

一生懸命話をしようとしているのに
“My friend go shopping ……”
No. 「go」 is wrong. 「My friend goes」 is correct. Say again.
みたいに毎回即座に注意されたら、間違いが怖くて話せなくなってしまいますよね。

特にフリートークでは、意思の疎通が出来ればOKぐらいでとにかく多く喋ってもらい、英語でのコミュニケーション自体を楽しんでもらえることを心掛けてレッスンをしています。

しかし
「もう少し細かいところまで注意して欲しかった」
「間違った自覚があったのに、気付かれずにスルーされた」
と不満に思われる方もいるかもしれません。

幸い、私自身はレッスンに対してそういうコメントを頂いたことはありませんが、他の講師のコメント欄にこの類のコメントがあるのは度々見かけます。
コメントされていないだけで、私のレッスンもそう思われている可能性も勿論あります。

これは講師側を擁護するような言い訳っぽい意見になってしまいますが、文法的な間違いには気づきますし、注意もしようと思えば出来ます。しかし、それをあえてしない講師は多いです。
(中には本当にミスに気づいていない講師もいるかもしれませんが……)

私が講師をしているネイティブキャンプでは「レッスンへの要望」を事前登録しておくことができ、そこで「文法や発音の誤り指摘」という項目で「不要/必要」を選択できます。

注意が必要ならここで「必要」を選択しておき、更に追加の要望欄に
Please be strict with my grammar.
Could you correct every grammatical mistake?

など書いて、厳しく指摘してほしいという要望を明らかにして頂けると非常にありがたいです

事前に要望登録が出来ないオンライン英会話スクールでも、授業の冒頭の軽い自己紹介や挨拶のときに、一言上記のフレーズを言っておくだけで講師も対応してくれるはずです。

まとめ

大きく三点の要望を述べさせていただきましたが、結局まとめると

「分からないところや要望があるなら、何でも言ってほしい」

という一言に尽きます。

「間違ったらどうしよう」
「出来なくて恥ずかしい」

という心配や羞恥心
「講師に迷惑かも」
という遠慮は、英会話の上達の妨げになります

講師の仕事は、生徒さんに英語でのコミュニケーションを楽しんでもらい、英語を話せるようになってもらうことです。
そのためには、講師への遠慮や気遣いなど無用で、どんどん要望や質問を言ってもらえた方がこちらとしても助かります。

色々レッスンに関する要望を言われることに関して、煩わしいと思うことは一切ありません。
また、生徒さんが上手く出来ないことを面倒に思ったり、馬鹿にしたりすることも絶対にあり得ません。

(仮にそんな講師がいたら只の未熟者で講師失格です。レッスン途中で退室してOKです)

「楽しくダラダラやりたい」
「とにかく厳しく指導してほしい」
「ハイペースで教材を進めて欲しい」
「雑談を多くしたい」
などなど、生徒さんの数だけレッスンに対する希望があります。

状況からの推測だけで、それら全ての希望に対応することは残念ながら不可能です

こちらが良かれと思ってしたことも、生徒さんによっては不満に思われることもあるかもしれません。
しかし、最初に生徒さんの希望を知ることが出来れば、そういう事態を回避することは難しくありません。

色々要望を出すことや何度も聞き返すことを迷惑などと思わず、むしろ講師を助けてるぐらいの気持ちでドンドンして下さい。

せっかく前向きな気持ちで取り組む英語学習ですから、少しでも快適に楽しんで進めていけるお手伝いをしていきたいと、講師としては考えております。

ということで、よろしければ今回の記事の内容を実践して頂いて、より英会話レッスンを楽しんで受講して頂ければ嬉しく思います。

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